赤い眼

赤い眼





追い立てられて



追い立てられて



蠅はようやく



俺の鞄の上で



我が宿のように



安息している



俺は俺で



追っ払えばいいものを



ちょっと気味悪くも



そのままにしている



お前もずいぶん



飛び回ったことだろう



町内のその辺か



北国か南の国か



海を渡り回ったか



そんなことはわからない



そんなことはわからない



俺が次へ行くまで



居たいなら居ろ



追い立てられるのは



慣れてはいるが



追い立てるのは



好きにはなれない



俺は疲れた



少し眠るとする






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