生きるのはなぜ苦しいのだろう、つらいのだろう。いや、だからこそ喜びを感じ得るのだ。闇があるから光が分かる。この世はあなたが必要だ。感情回復『詩的ぶるぅすメソッド』申込はメッセージフォームから。
うまくいっていないと感じている人へ
釣針の先 両腕をもぎ取られても 両足がひきちぎれても まだ望みはある まだ食らいつける 歯をくいしばるんだ 歯で食らいつくんだ 限界はあるだろうが 限界は考えるな 釣針の餌のゴカイは まだ食らいついてくる 体半分なくなっても 釣針の先で食らいつく
世の中がおかしくなったと思う人へ
取り違えた夢と希望 夢だ希望だなどと 叫ぶのは自由だ 家や壁を破壊し 髭の肖像画を燃やし 若き才能の目を潰し 大地や空を切り裂き 夢だ希望だなどと 叫ばないでもらいたい まずは足元を見たまえ コオロギやバッタが跳ね まずは耳をすましたまえ 子や犬らの声が聞こえる 夢や希望というの...
誰かの独り言を聞くのが好きな人へ
創作の欠片 地面からイルカが跳ね 水たまりから蝶が飛び 月のウサギが宇宙旅行 オリオン座とダンスをし 松の枝には赤い傘 三輪車にはスルメ干し 段々畑に歌舞伎役者 座布団の上に宝くじ 創作するというものは なかなかどうして難しい
何が正しいか分からない人へ
桶屋 じっくりと時間をかけて 桶をつくれなくなった きちんとつくれたなら 底からぼとぼといかない 脇からも漏れやしない そうして腐り出すこともない じっくりと時間をかけて つくれなくなったものだから あらゆることがおざなりで がたがたのものしかできない 仕方なく機械でもって ごり...
自分を高めたい人へ
とまるひと おれはとまれる人間になりたい とまることを仮に理性としよう いつもとまるわけではない それでは前に進めない かといっていつも猪突猛進では 壁にぶつかり失神するだろう とまれるということは 選べるということでもある 壁への激突を察知して とまる選択ができることである 広...
人生に迷っている人へ
眠りにつくまで 人生はそんなに 大したことはない 気持ちよく目覚めて 気分良く眠りにつく この繰り返しなのさ 人生はそんなに 大したことはない いつも気持ちよく目覚めて いずれ気分良く眠りにつく ただそれだけなのさ
次に向かって進むべき人へ
朝の出会い こうして朝の喫茶店にいると たくさんの朝に出会える ぼんやりコーヒーを飲む者 タバコの煙を燻(くゆ)らせる者 タクシーを温めさせたまま トーストの香りを待っている者 窓の外の歩道を歩く者は 新しい空気を身に纏っている 何の変哲もない一日が こうして始まってゆく 一日限...
あたたかいのが好きな人へ
バースデー わたしが生まれた時のことを わたしは何ひとつ覚えていない 雪は降っていたのか 太陽は出ていたのか 海は穏やかだったか 風は冷たかったか 誰がそこにいたか どんな顔をしていたか 嫌な顔をしていたか それとも笑っていたか わたしは何ひとつ見えていない わたしは何ひとつ覚え...
なんだかくすぶっていると感じる人へ
きみにスターを いまきみは輝いているか? ぐずついた雲に隠れていないか? 誰かの輝きをきみのものとしていないか? どうなっているのかさえわからないままか? 電池切れなら充電しよう そもそも電池なんて要るのか? 発電をすればいいのだから そうだ発電してしまおう 澄んだ寒空のクリスマ...
半音 完全な人間なんていない みんな完全なんかじゃない 完全そうに見える人だって どこかに半音もっている ましてこんなわたしなど 半音ばかりで仕方がない どんなにうまく歌っても どこかに半音紛れ込む そしてあなたはそれを聞き 優しい目をして笑っている わたしもわたしの半音が だん...