クレバス

クレバス




氷の割れ目に落ちた



手足を張って耐える



指先の感覚はない



足先も同じくない



太陽に解けた雫が



時折頬に落ちる



絶望という雫が



背中を伝い落ちる



美しいブルーの壁



手足を動かしてみる



左手



左足



右手



右足



必死というのは



こういうことなのだ



クレバスの隣に寝転び



広いブルーを仰いだ






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