小さな鰻屋

小さな鰻屋





ひどく小奇麗な店内は



音楽など一切なく



数人の客がいたから



その話し声などや



箸の鳴る音や



新香を噛む音が



聞こえるばかりで



のれんの陰には



ひとの良い店主ら



鰻はというと



雪のようなご飯に



小ぶりな身がのり



嬉しさのゆえか



山椒をかけること



忘れる始末で



焼き待ちの時間は



するりと喉へ消えた





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