蜂蜜の壺

蜂蜜の壺







一時(いっとき)の快楽に没すことは



蜂蜜の壺に没するに同じ



這い上がろうともがいても



手足にべっとり絡みつき



ましてや甘い甘い匂い



もうこのままでいい気になる



そうして薄暗い壺の中で



一生を送ることになろうとは



一度は落ちるもやむを得ない



人は失敗をしてしまうもの



手足に蜂蜜が絡む前に



這い上がらなくてはならぬ



壺の間口は広くはあらず



身軽なものが外へと逃(のが)る









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