光りの味

光りの味








海岸を歩いていると



白い貝殻がありました



砂に半分埋もれて



小さく光っていました



わたしはそれを救い出し



砂を払ってやりました



舌の上にのせてみると



磯のしょっぱい味がしました



世間は何やら騒がしく



平穏に暮らせずにいます。



すべて自分がいけないと



わかってはいるのですがね



舌の上にあった貝殻を



波の中に投げました



もみくちゃにされながら



小さく光り続けるでしょう










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