記憶の皮膚

記憶の皮膚






皮膚がむけて


血が滲む


新しい血は


古い血となる


皮膚はいつしか


元に戻って


何事もなく


息づいている




記憶の皮膚は


元に戻らず


いったいどこへ


行ったのだろう


記憶の皮膚は


元に戻らず


新しい血を


運んでいる













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