魂の行く先

魂の行く先






たった一度の過ちが


すべてのものを奪ってく


詫びても詫びてもなにもかも


戻ってくることはなく


もしも時間をさかのぼり


その手を掴めるものならば


たとえ腕がちぎれても


離すことはないだろう


両ひざを地につけて


うなだれていても変わらない


時間が戻ることなんて


海が涸れても起こらない


過ちを肩に背負(しょ)い


顔を上げてゆくしかない


残されたものの使命とは


きっとこのようなものだろう

















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