夕暮れの石段

夕暮れの石段






肩で息をして


石段をひとつひとつ


踏む石の上は


わずかに湿っぽい


昼間の小雨が


誰かの涙か


重荷を背負って


人生をかけぬけて


まだなおこの坂


行かねばならないか


いいやこれは自分で


望んでいることだ


この上にある景色が


どんなものであるかを


きっとおぼろげながら


わかるからゆくのだ











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