人間魚雷

人間魚雷




人が動かす魚雷とは名ばかり



これは俺の棺桶魚雷なのだ



明かりはたったひとつの電球



身動きのとれない操縦席



一旦海中へ飛び出せば



二度と戻れぬ月明かり



死ぬことなんて恐くない



教育の脅威の方が恐ろしい



体がぶるぶる震えるくせに



頭の中には冷水が満ちる



なぜこんなことになったのだ



なぜ俺は魚雷になったのだ



疑問の泡が次々浮かんでくる



海中へ飛(で)たら続きを考えよう





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