頬の泥をぬぐって

頬の泥をぬぐって







泥沼の中に



入り込んだのだ



泥濘(ぬかるみ)は足に



重く絡みつく



追いかけた雲は



ゆっくり離れてゆく



進んでゆくにつれ



泥濘は深まる



戻りたくてももう



戻ることは出来ない



季節外れのツバメが



頭上をよぎっていった



ひとつ息を吐いて



一歩足を上げた



ゆくしかないのだ



ゆくしかないのだ






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