日々のかなしみ

日々のかなしみ







日々かなしみに襲われる



それはもやもやとしたかなしみ



電気が点く瞬間にかなしくなる



水道水が流れてかなしくなる



冷蔵庫のモーター音にかなしくなる



時計に積もる埃にかなしくなる



いったいどこから湧くのだろう



不安と焦燥が混じるかなしみ



だからといってつらいわけではない



むしろたのしみにさえ変わり得る



かなしみと書かれた紙が一枚



風がどこからか吹いて裏返る



そこにはたのしみと書かれていた



ますますわからなくなりかなしくなる








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