最期のオルゴール

最期のオルゴール







金属のツメは



ぼくの腕だ



ポロンポロンと



メロディを弾く



金属の胴は



ぼくの思考だ



ツメを弾く突起を



無数に並べる



手巻きゼンマイは



ぼくの心臓だ



胴を回すために



力を送り続ける



繰り返す曲は



ぼくの呼吸だ



最期にはゆっくり



曲中で終わるだろう








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