見えない傷

見えない傷






リンゴをかじろうと思ったら


傷があるのに気がついた




傷は男の勲章だ




どこかで聞いた古めかしい


名言をふと思い出す


確かに傷があるだけで


なぜか味わいがにじみ出る


こころの傷というものは


味わいになってくれるのか


もしもそうであるならば


ぼくはまだまだいけるだろう


見えない傷ではあるけれど


確かに刻み込まれてる




傷の横をかじったら


白い果肉が光ってた












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