青い椿

青い椿





どこからか集まってきた水は



いつしか深い青を湛えて



わたしの中の底の底を



小さな渦をつくりながら



命の果てまで流れてゆき



恐ろしく冷たいこの河が



恐らくわたしの源で



いくら熱い湯を浴びても



いくら熱い茶を飲んでも



温まらないのはこのためで



だけど悲しいことはなく



冷たい手足をさすりさすり



落ちたばかりの椿にさえ



まだわずかに帯びた熱を



感じることができるのです





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