アップルティー

アップルティー







都会の片隅にいて



人知れず遭難する



まるで寒くもないのに



からだは震えている



雪崩など来ないのに



物音に怯えている



助けてよとあちこちで



狐火がうめいている




アップルティーをください




遭難から免れて



あたたかい甘い匂い



いま大変な世の中を



我々は踏んでいる



昨日といい今日といい



ひどい吹雪はつづく







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