氷の上で

氷の上で






手をひらいてみると


もう何もなかった


握りしめたことさえ


遠い風景写真だ


惨めな自分など


見たくはなかった


ましてやあなたから


突きつけられるのは


小さな氷の上で


うろたえる小熊


いつの日か飛ぶしか


ないのだろうけれど









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