業火

業火






背中で燃えている者は


この世の業火というものか


人の断末魔の声や


うめきもだえる声がする


赤々と天を染め


熱が左右に走っている


必死に走り離れても


赤い影は追ってくる


いったい俺らがなにをした


隣りを走る誰かが言う


業火を消すことなどできぬ


誰かの背中で老婆が言う


とにかく今は走るしか


生き延びる道はないのだろう











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