隣りの森の主(あるじ)

隣りの森の主(あるじ)






ずいぶん長いことかけて


高く太くしてきたが


紙にはんこが押されれば


あっという間に人が来て


ギリギリガリガリメキメキと


仲間は切り倒されていき


ついに自分のところまで


足音がざくと近づいた


生きとし生けるものすべて


いずれは命の灯が消える


心残りなことといえ


鳥たち達者で生きてゆけ













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