玉手箱

玉手箱






ぼうっとしていたら


日が傾いていた


そのあいだぼくは


なにをしていたのか


まばたきをして


足を組み直して


咳ばらいをして


水をひと口飲んだ




光陰矢の如し




幼い頃の記憶で


見覚えていた箱が


足先にこつんと当たり


背筋が凍りついた










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