分ける色

分ける色






一瞬の静寂がきて


時間ははたと止まる


きれいな女性が目に


涙をためながら


深いワインレッド色の


口紅をさしていた




悲しみも喜びも


誰かに分けてやればいい


ツバメの親がヒナに


食べ物を与えるように


慈愛に満ちた目で


仏が見守っているように









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