のどぼとけ

のどぼとけ






歳を重ねれば


重ねてゆくほど


からだとあたまが


ふりをしてしまう


ごくりと水を呑み


うんと背伸びして


右手でドアをあけ


踏切で走り出す


はたと気がつくと


一日がもう終わる


ふりをするなよ


ふりをするなよ


からだとあたまに


語りかけながら


水をひとくち含み


ゆっくり呑みこんだ







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