城普請

城普請






砂の城をつくれという


労働者はくちごもる


立派な城が建とうとも


所詮それは砂の城


大河に飲まれてしまったら


もろとも崩れ去るだろう


労働者は知っている


知っていても語らない


語れば城主は臍(へそ)を曲げ


彼を追放するだろう


出来上がった城の窓


団扇をあおいでいる城主


労働者は振り向かず


次の現場へ急ぎ足








詩集『ふじちょう』をamazonで購入