まどろみの壁

まどろみの壁






朝のまどろみの中で


すでに壁が現れ


ドアを開けるまでに


いくつもの壁があり


それらをひとつ越え


ふたつ越えていって


いくつめかの壁のとき


もうふらふらと力なく


隣を見たら似た人が


真っ逆さまに落ちてゆく


誰にでも壁はあり


消し去ることはできない


気力体力智力で


乗り越えていくしかない


朝のまどろみの中で


ぼくは壁に手をかけた







2014.7.7

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