アイスコーヒー

アイスコーヒー






ほろ苦い香りが


古い記憶を誘う


グラスの中の氷が


勝手に音をたてる


ぼくたちの夏は


描きかけの絵だった


空に雲はなく


木蔭は明るかった


蝉と一緒に歌い


夢と一緒に眠った


眩しすぎるほど


輪郭はぼやける


グラスの中の氷は


勝手に小さくなった







2014.5.15

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