生きるのはなぜ苦しいのだろう、つらいのだろう。いや、だからこそ喜びを感じ得るのだ。闇があるから光が分かる。この世はあなたが必要だ。感情回復『詩的ぶるぅすメソッド』申込はメッセージフォームから。
イメージを楽しめる人へ
甘い苦味 苦い粉末の薬が 口の中に着陸して 新発見を競うように あちこち走り回って 粘膜をめくってみたり 神経をぎしぎし踏んだり あまり行き過ぎると 火事を告げるごとくに 鐘が打ち鳴らされて どやどやと水がかけられ 濁流が発生し あれよあれよと流され もとの平穏を取り戻す さてこ...
誰かの独り言を聞くのが好きな人へ
午(ひる) みんなわからぬ なにをしてよいか わからなくなった みんなこまった 擬似遊戯に走り 単純快楽に走り 時間壊滅に走り 空白埋没に走り みんなわらった いっときわらった そしてまたすぐに わからなくなった
行き詰まっていると感じる人へ
美しい形 変わらぬことは難しい あの富士山でさえも 日々どこかが削れている 刻々変わり続けている 変わらぬように 変わらぬようにと 息を荒げたところで 哀れ消耗するばかり ならばむしろ変わること 変化してゆくことの方へ 力を傾けてしまうのが 気持ちを向けてゆくのが 割合に自然なこ...
近頃気づきを得ていないと思う人へ
ピース わたしが一番 平和を感じるのは が合ったときだ わたしが一番 平和を感じるのは が見つかったときだ わたしが一番 平和を感じるのは が全てうまったときだ
オオナタの悲哀 オオナタは哀しい 姿かたちは大なり 剛腕な力も大なり 威厳を保つ宿命 刈るのは大物のみ 小技小竹は論外 大物が小物を刈る これは必定みすぼらしい オオナタもナタはナタ 小茎小花がいとおしい ときに刈ってみたくなる 刈れば評判失墜 ああ疼くナタの血よ 刈るに刈れぬ煩...
底から這い上がりたい人へ
小動物の震え 小動物のように 小刻みに震えるのは 何の予兆であろうか 落ち葉をかき分けて ひとつ木の実を見つけ 梟や狼らしき影に 恐恐(きょうきょう)として怯え うっかり木の実も落とし 巣に戻ってみると 家族揃って出迎え 何も手にしていない私を 冷たくも責めることなく じっと見て...
あたたかいのが好きな人へ
春夏秋冬の慰め 夏から暑さを取ったら 何が残るというのだ 冬から寒さを取ったら 何が残るというのだ 春から色を取ったら 何が残るというのだ 秋から風を取ったら 何が残るというのだ あなたから愛を取ったら 何が残るというのだ
自分のことを分かってもらえない人へ
見えない一滴 指先から絞り出した血が ぽとりと一滴落ちた所は 晩御飯の買い出しに通うような ご近所の人たちが立ち話するような 散歩の犬と犬が咆え合うような 子どもがわあわあ走り回るような ごくごくありふれた町の通りの ごくごくはじっこの目立たぬ所で およそ誰も気づくわけがなく あ...
電気について 電気はどこから生まれるの? 電気は発電所から生まれるさ 発電所はどこから生まれるの? 発電所は人の知恵から生まれるさ 人の知恵はどこから生まれるの? 人の知恵は 電気かな 脳の中でカッカッと 電気が生まれて走り出す 電気から人の知恵が生まれ 人の知恵から発...
愛について物想いに耽りたい人へ
χу χを求めて уに答えて 数式は輝き 道は照らされ なのにあなたは 近くならない χもуも わたしの中を 割り切れずに すりぬける