触覚

触覚   

 


触覚がなくなったら 



どうしたらよいか 



わからないのである 



天井に頭をぶつけても 



新しい本で手を切っても 



煮立った汁をすすっても 



荒波の日本海に落ちても 



石をなげつけられても 



愛のお叱りでぶたれても 



固く抱きしめられても 



わからないのである 



だからあなたの温もりを 



感じられるこの触覚を 



わたしは大事にしたいのだ 





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