空中讃歌

空中讃歌





どこにも巻きつけず



どこにも絡まれず



あてもなく空(くう)を進み



空の中で絡まると



容赦なく鉈(なた)が飛び



ばさりばさりと音を立て



あてもなく伸びた時を



瞬く間に落ちてゆく



哀しいことかと思いきや



空を崩れてゆく様は



あてを見つけたかのように



勢いにその身を任せ



喜びさえも感じられ



渡り鳥に手を振りつつ



湿った土は黒い色





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