華火大会

華火大会





蒸し返すような地べたに



並んで座った華火の夜



無声映画を観ているように



光だけが顔を照らす



人のざわめきも聞こえない



炸裂音さえも聞こえない



感覚ひとつきかなくなって



微かな温度を感じはじめた



やがて温度は確かなものになり



熱っぽいものを帯びてくる



空には熱を奪われた華火が



音もなくひらき続けている





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