とまるひと

とまるひと




おれはとまれる人間になりたい



とまることを仮に理性としよう



いつもとまるわけではない



それでは前に進めない



かといっていつも猪突猛進では



壁にぶつかり失神するだろう



とまれるということは



選べるということでもある



壁への激突を察知して



とまる選択ができることである



広いなんでもない場所で



急いでいた女同士ぶつかった



おれがこの女だったとしても



やはりぶつかったことだろう



だからとまれる人間になりたい



紙片が空中で一瞬とまるように






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