朝の静寂

朝の静寂





わたしはきっと静かに



静かに死んでゆくだろう



誰にも見守られず



誰を呼び止めもせず



苦しむ素振りもせず



泣き叫ぶこともせず



どうか許して



許しておくれ



わたしはこうするより



仕様のない人間なのだ



せめて静かに逝くことで



わたしを全うさせておくれ



雀が啼き出す空は



音もなく白んでいる






0 件のコメント :

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

詩集『ふじちょう』をamazonで購入