海の中の電柱

海の中の電柱







なんのために



そこにいるの



雨に晒され



波にもまれて



時々カモメが



休むばかり



無理矢理ここへ



立たされたんだ



きみは嘆いて



ふてくされる



電線なんて



とっくに切れた



もうどこにも



繋がってない



ならばカモメよ



渡り鳥よ



心ゆくまで



休むがいい



古い時代の



ガス灯のように



きみはほのかに



やさしくなった







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