捨て身

捨て身







かつて先輩たちは



捨て身の攻撃をした



それは溶岩の中を



泳ぐようなものだった



誰もすき好んで



飛び込みはしない



足を震わせる者や



泣き祈る者もいる



その背中を押すのは



口噤(くちつぐ)む巨人たちだった



責任を逃れるため



ちっぽけな権威のため



違うほうを向きながら



背中を押していた



負けるな後輩たちよ



柔よく剛を制す



大切な者のためにだけ



捨て身は使うものだから








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