小河(しょうが)のまれて大河あり

小河(しょうが)のまれて大河あり







小さい小さい水の筋



涸れずに流れ続けては



次第次第に広くなり



そのうちいっぱしの川になり



周囲の流れをのみ込んで



もっともっと大きくなって



ついに大河と呼ばわれて



揺るぎない流れとなる



まさかあんな流れがと



小さい頃を知る人は



天女かなにかを見るような



狐に化かされてるような



それでいて為すすべもなく



ぼんやり水面(みなも)を見つめては



大河というのは何たるか



のまれる木の葉を見て想う








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