坂を越えて

坂を越えて







住み慣れた町を



離れるというのに



淋しいという気が



湧かないのが淋しい



商店街の賑わい



学生が騒ぐ駅前



よくかよった珈琲屋



夕焼けに染まる坂



こんなにいい町を



ぼくは棄ててゆく



先が見えない空



本当は少し怖い



新しい町の風が



馴染んだ頃にやっと



淋しいという気が



湧くのかもしれない









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