赤い時間

赤い時間






きみは何もしゃべらずに


後ろを向いたままでいた


きっと夕陽のまぶしさに


目を細めていたはずだ


ペダルを踏んだその音に


ぼくはようやく気がついた


きみは何もしゃべらずに


そのまま行ってしまうんだ


長い長い夕方の


赤い時間が終わるんだ


これからぼくはどうやって


このさき生きればいいのだろう










0 件のコメント :

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

詩集『ふじちょう』をamazonで購入