においのない過去

においのない過去






いたずらに書いたひと筆が


百年後の蔵に眠っている


墨のにおいはいつまでも


紙の上に残っている


いたずらに書いたひと筆が


百年後にはどうなるだろう


もはや蔵なんてなくなるし


紙なんてのもあるだろうか


いたずらに撮った映像は


百年後でも残るかなあ


だけどそこには何ひとつ


においなんてしないだろう












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