空へ

空へ






高く聳(そび)えるビルが


日ごとに小さくなる


ビルに命があるなら


まさに消えようとしている


亡骸はいったいどこへ


運ばれていくのだろう


今まで見えなかった景色が


少しずつ見え始めている


命が消えるというのは


景色が変わるということか


いったいこれまでどれだけの


景色が変わってきただろう


そしてまた新しいビルが


空へ向かうのかもしれない


ぼくたちは景色の命の


誕生に立ち会うのだろう













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