鈍くさい男

鈍くさい男






なすすべもなくぼんやりと


濁流を見送っている


これでもう何度めなのか


教えるのもうっとおしい


決壊をしてくれるたび


貯えは流されてゆく


涙なんてもうとっくに


干上がってしまっている


それでもまだこの場所で


やらねばならないことがある


皆や子どもたちのため


やらねばならないことがある












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