手渡しの花

手渡しの花






手に余るほどの花束を


近くの人から渡してゆく


それを続けていくことが


花ある世界をつくるのだ


どこぞと知れぬ遠い地へ


渡してばかりもいいけれど


鮮度をなくした花束に


虚しく香りが残るだけ


さあ隣にいる人へ


前と後ろにいる人へ


手に余るほどの花束を


笑顔を咲かせる花束を












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