硬い脚

硬い脚






待合室の片隅で


ミツバチが死んでいる


仰向けになりながら


脚を硬く曲げている


お前は誰にも気づかれず


静かに生を終わらせた


お前はいったい何のため


生まれてそこで死んだのか


考えめぐる曇り空


ぱっと晴れるわけもなく


寝起きのバスがやってきて


岬へ行こうと言ってくる


ぼくは無言で窓際の


シートの上に身を乗せる


ぼくはいったい何のため


生き長らえているのだろう











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