回り車

回り車






懸命に走っている


まっすぐに走っている


だけど進んでいない


少しも進んでいない


カラカラカラ


くるまはまわる


カラカラカラ


かろやかな音


中を覗いてみれば


知っている顔だった


あわててとめる


それはまぎれもない


僕自身の顔だった


あわててとめる


くるまをとめる


僕は僕のことを


くるまの外へ出した









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