雨はふせげるさ

雨はふせげるさ






線路沿いの柵に


ぶら下がるビニール傘


一本曲がった骨が


どこか遠くを見ている


心の傷はいまだに


波音とともにしみる


薄く濁った空は


また雨を呼ぶだろう




大丈夫だよ


ぼくがついてる


壊れていても


雨はふせげるさ




列車が走り抜けて


風が巻き起こると


ビニール傘はわっと


ばたばた手を振った








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