五弁の花

五弁の花






あと何かい春を


数えることだろう


いろんな巡り合わせが


この場所に立たせた


曲がり角ひとつ違えば


別の樹を見上げただろう


それでも否応なく


風は春を連れてくる


五弁の花は競って


蕾から弾け出る


次はどの樹のそばで


見上げていることだろう


記憶へ刻むように


揺れる五弁を見る






2015.3.26

0 件のコメント :

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

詩集『ふじちょう』をamazonで購入