希望職

希望職






探検家の失業率が


百パーセントになったとき


人類はきと幸福も


失っていることだろう


危険を冒すこともなく


手のひらですべて分かるとき


未知への希望は儚くも


現実に塗り替えられる




探検家は窓口にいき


失業手当の申請をする


そんな制度はありません


事務に疲れた顔が言う


探検家は街頭に立ち


未知の必要を訴える


人々は視線も上げず


青い顔で通り過ぎる








2015.2.8

0 件のコメント :

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

詩集『ふじちょう』をamazonで購入