ウクレレ

ウクレレ






ウクレレを小脇に抱え


あなたは微笑んでいた


出鱈目なコードを押さえ


弦を指で弾いていた


熟練の音なんかじゃなく


生まれたばかりの音だった


音階はめちゃくちゃでも


濁りやくすみのない音だった




ぼくは忘れてはいけない


この生まれたての音を


人の心に共鳴する


この無垢で無邪気な音を







2014.12.11

0 件のコメント :

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

詩集『ふじちょう』をamazonで購入