生きるのはなぜ苦しいのだろう、つらいのだろう。いや、だからこそ喜びを感じ得るのだ。闇があるから光が分かる。この世はあなたが必要だ。感情回復『詩的ぶるぅすメソッド』申込はメッセージフォームから。
世の中がおかしくなったと思う人へ
無念は晴れるよいつの日か よかったね みんなに褒めてもらえて よかったね やりたいことがやれて よかったね みんなに楽しんでもらえて よかったね いい汗かくことができて よかったね みんなに愛してもらえて よかったね ほんとうによかった 無念に終わりを迎えたひとは つい最近まで大...
子どもの頃を忘れてしまった人へ
茜雲が消える刻(とき) ねえ ばっちゃん ばっちゃんはまいのこと きらいだった? くみちゃんとかたけくんとか あそびにきたときも うるさいうるさいっていってたし がっこうでしょうをとったえも もっとうまくかけっていうし いっつもいっつも あとであとであとでって もしかしたらばっち...
自分のことを分かってもらえない人へ
糸でんわ 見えない糸を あなたに一本 もしもし もしもし この声なき声が 届いたなら その声なき声を 聞かせて下さい 心と心の 糸でんわ 見えない糸を いつもあなたへ もしもし もしもし
近頃気づきを得ていないと思う人へ
細菌 小さきものが 抵抗をみせるとき 内側から 内側から 少しずつ 少しずつ 侵食してゆき 気がついたときには 崩壊を待つのみ これだから 大きいものは 小さいものを 馬鹿にはできず 腹の内側では 怯えてばかりいる
地球環境と人間生活を考えている人へ
便利の便は文字通りの便 便利を多く生み出すと 便利の便も多くなる そら周りを見てみろ 便利の便がたくさんだ もう動かない二輪車 重たいだけの冷蔵不能箱 水に流れるわけでもなく 生物が食ってくれるのでもなく この世の中を呪ってくれれば まだしも大いに気づけるだろうに どれもこれも涼...
誰かの独り言を聞くのが好きな人へ
耳かきの途中で 生きてゆくことには とっくの昔に諦めた それなのに奥底の方で なにやらへばりついている 花や葉や茎などは すっかり枯れているのに 根はがちりと土を掴み 離されまい離されまいとする 晩秋の植物のように なにやらへばりついている あまりのしぶとさしつこさに 生命に抗(...
イメージを楽しめる人へ
スターマイン 南の空にひと筋の 黄金の蛇が現れる それはどこまでものぼってゆき やがて闇に潜りこんだ 孔雀になるはずであった 鳳凰になるはずであった 大輪の華になるはずであった そして夢に消えるはずであった 闇に潜りこんだ蛇は 記憶の間を這い廻る 空で昇華しなかった蛇は いつまで...
時には感傷的になりたい人へ
華火大会 蒸し返すような地べたに 並んで座った華火の夜 無声映画を観ているように 光だけが顔を照らす 人のざわめきも聞こえない 炸裂音さえも聞こえない 感覚ひとつきかなくなって 微かな温度を感じはじめた やがて温度は確かなものになり 熱っぽいものを帯びてくる 空には熱を奪われた華...
平成忍者 どこに隠れているか 誰にもわかるまい 平成の世は我らにとって 楽園というのにふさわしい 潜む場所はいくらでもある 変装の種類も事欠かない その代わり今どこにいるのか 今だれに成り済ましているのか ふとわからなくなることがある ふと絡まってしまうことがある 楽園というもの...
いつも自分を責めてしまう人へ
観音様 その表情の穏やかさ わたしには勿体ない まして近寄ることもなく ただ遠くから眺め入る 黒く渦巻く海原に 一度さらわれたのだという 傷跡なんぞどこにあろう 一筋宿る影あれど 光に翳す手の如し ああわたしには勿体ない ただ遠くから眺め入る