合唱

合唱





ひとり勝手にいきがって



声を外してみたりする



一番が終り二番へと



三番そしてフィナーレへ



不協和音は耳をざらつかせ



眉間に皺をつくらせる




なぜ誰も咎めないのだ



なぜ誰も言ってくれぬのだ



わたしのはみ出した声を



わたしの意地汚い計略を




歪んだ合唱の響きが



唯一わたしを咎め立てる



抗えば鋳型のように



浮き出てくるはずだった



歪んだ合唱の響きは



わたしの鋳型を溶かした






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