合唱

合唱





ひとり勝手にいきがって



声を外してみたりする



一番が終り二番へと



三番そしてフィナーレへ



不協和音は耳をざらつかせ



眉間に皺をつくらせる




なぜ誰も咎めないのだ



なぜ誰も言ってくれぬのだ



わたしのはみ出した声を



わたしの意地汚い計略を




歪んだ合唱の響きが



唯一わたしを咎め立てる



抗えば鋳型のように



浮き出てくるはずだった



歪んだ合唱の響きは



わたしの鋳型を溶かした






0 件のコメント :

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

詩集『ふじちょう』─詩的ぶるぅす集─【税込550円】

詩集『ふじちょう』─詩的ぶるぅす集─【税込550円】
本サイトの詩からピックアップして2011年に自費出版したオリジナル詩集。購入をご希望の方は画像をクリックしてメッセージフォームからお知らせ下さい。