階段の向こう

階段の向こう







この崩れた階段を



僕は登ってゆきたい



ぽっかりと真ん中が



なくなっている階段を



上には何があるのか



行きたくても行けない



こうして気になるのは



ゆくべき階段だからだ



それなのにこの僕を



上へ行かせてはくれない



僕は何度も助走して



跳ぶイメージをもってみる



悔しいけれど僕はまだ



届きそうにないみたい



それでもまだ諦めない



だって僕はしぶといもの








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