薄曇りの空の下

薄曇りの空の下







百舌(もず)は捕獲した獲物を



木の枝に刺しておくという



トカゲだとかカエルだとかが



体を刺し貫かれたまま



薄曇りの空の下で



手と足を硬直させている




きみやぼくを刺しているのは



いったいなんの木の枝だろう



この自由であるはずの世界で



精神を貫いている木の枝!



この硬直した手や足を



どこかで百舌がほくそ笑む









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